2018年5月29日 現在、外国人実習生として来日する実習生の出身国で急激な伸びを見せているのは「ベトナム人」です。 かつては「中国人」がその地位にありましたが、ここ数年で一気にベトナム人の来日が増えました。 その原因は2つあると考えます。 中国人の候補者にとって、日本での実習の魅力がなくなってきた。 ベトナムの来日前事前講習のレベルが高い。 この2点でしょう。 かつて実習先の企業が求めるのは「なるべく日本人と容姿が似た実習生が共感しやすい」という理由で中国人が第一の来日数でした。 おそらくその根本は変わりませんが、逆に「中国人実習生側の都合で日本に来ない」ほうが多くなったのだと思います。 日本での実習において、実習ではあれど日本生活に於いてその実習期間で得られる報酬は重要な要素です。 簡潔に言うと、「それが魅力的」ではなくなった」という事です。 中国でも、上海や北京、深圳や重慶などに行くと、日本の地方都市に比べ十分に得られるものが多く、数年単位で家族と離れ遠く日本で生活するよりも、大型連休には容易に故郷に帰れる中国国内での仕事の従事のほうが魅力が高い、という事でしょう。 ただし中国は「都市戸籍」「農村戸籍」と明確に分かれており、農村戸籍所有者が中国大都市で魅力的な仕事に従事することは難しく、そういう人材はまだまだ日本での実習に希望を持っています。 しかしその候補者の年齢層も高くなっており、その時点では「受け入れ企業」が敬遠するところになっています。 いくら「実習」とはいえ、企業も長年受け入れる人材です。 えり好みをする部分を否定するわけにはいかないでしょう。 そういった理由が、「中国人実習生が減っていた理由」として考えられます。